曲がったキュウリとネット通販

農業の現場では、曲がったキュウリは値段がつかない。味の問題なんかじゃない。物流の都合だ。マッスグでないと箱にキレイに収まらず、運べる量が変わる。コストが高くなる。
だから、曲がったキュウリを買い取らない。
ネット通販は、何かを変えるだろうか。
曲がったキュウリを目当てに、ツケモノ屋がくる。自然なんとかショップが買い付けにくる。弁当屋がくる。安い値段で買いたたく。50円で買った曲がったキュウリが、ビニールに入り、都会で数百円で販売される。
善悪、いい悪いじゃない。それを思い付き、実行した人の商売人としてのセンスには脱帽する。
しかし、いつまで続くだろうか。ネット通販という手段、ツールは、買う側の利便性だけじゃない。売る側、販売者、生産者も、工夫すれば、そのメリットに預かれる。
ただ買い付けて売るだけ・・。それは、生産者が自ら販売する方法をそなえ、実行するインフラ、ネット通販がそろった今、そのビジネスが崩壊するのは時間の問題じゃないだろうか。

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